【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~





「──っ……」



もうほんと、なんなんだ。



そんなのズルいじゃんか……。



「もう……なんであんなこと言うの…」



うつむいて、掠れた声でそう言う。



「私のことフッたくせに、そうやって期
待させないで……!」



そう言った瞬間、そのまま引き寄せられ
て。



ポスン、と城田君の胸の中に吸い込まれ
た。



そしてそのまま、ぎゅう、と力強く抱き
締められる。



なに……まさか同情とかじゃないでしょ
うね。



「だから、期待させないでって……」

「期待、していいよ」



──は?



あれ、なんだろう。とうとう幻聴まで聞
こえてきた。





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