【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
とその男の名前を呼んだ。
……"名前"を。
「さっき安藤先生が呼んでたよ。職員室
に来いってさ」
「え、そうなの?わかった、ありがと、
双葉」
「お礼はデートでいいよー」
「いやしないから」
……律希、気付いてないのか。
俺のイライラが、今にも爆発しそうだっ
て事に。
ていうか何がデートだよ。
彼氏の前でよくそんなことが言えるよね
。ある意味尊敬するわ。
やがて話が終わったのか、また席につく
律希。
律希は前にも増して、あの男──元カレ
と、何故か仲良くなってる。
……ああ、もう。せっかく今日は二人き
りでの昼休みだったのに。
邪魔が入ったせいで、台無しだ。
「……律希」