【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
プルプルと怯える律希。
そんな姿すら、愛しいけれど。
「いつも俺が教室に迎えに行ってるのに
、なんで今日は待っててくれないの?」
「ど、どうしてここに……」
「そんなの、律希が逃げるだろうってわ
かってたからだよ。……残念だけど」
俺はそう言うと、律希の耳元に唇を寄せ
て。
「──逃がさないから」
と囁いた。
すると、もう抵抗することを諦めたのか
、ぐったりと項垂れる律希。
俺はそんな律希の腕を引っ張って、近く
の空き教室へと連れ込んだ。
そして、後ろ手に鍵を閉めると、律希の
肩がわかりやすく跳ねる。
「ちょっと、なんで鍵──」
「あんまりうるさいと、ここで襲うよ」
そう言うと、大人しく黙る律希。
ごめんね。
今日は俺も、余裕がないや。