【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
律希も、そのくらい俺を好きでいてほし
い。
……俺ばっかり好きなのは、不公平だろ
?
「だ、だって双葉は……んっ…!」
双葉、という言葉をかきけすように、律
希の唇にキスをする。
一瞬だけ触れて、離れた唇に、律希はま
た、真っ赤になっていた。
「これ以上あの男の名前呼んだら、ほん
と犯すよ?」
ムカつく。
その唇から紡がれる名前は、いつだって
俺でありたいのに。
「吉馬って、呼んでよ」
「……っ、き、…~っ無理!」
そう言って顔を逸らそうとした律希の唇
に、素早くキスを落とす。
「!?」
「吉馬、って呼べなかった毎に、キス一
回ね」