【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
───バタンッ!
いきなり、そんな音と一緒に、ドアが開
けられて。
びっくりして目を見開く俺と杏子の前に
現れたのは、杏子のお母さんだった。
「あ、皐君……!」
「あ、はい。なんですか?」
そう首を傾げれば。
「今日は家に泊まっていきなさい!」
なんていきなり言い出した。
……はい?
杏子のお母さんの言ってる意味がわから
なくて、その場で固まってしまう俺。
「え、えっと……。いきなりどうしたん
ですか……?」
「今日、皐君が来たとき、雪が降ってい
たでしょう?」
……ああ、確かに降っていた。粉雪程度
だったけど。