【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~




むうっと膨れる私を、慰めるようにポン
ポンと頭を撫でてくれる律希ちゃん。



それだけで許しちゃうなんて、私も律希
ちゃんに甘いなぁ……。



「離宮は確か、四組じゃない?」


「お隣さんか!じゃあカーディガン返し
てくるね!」



そう言って、紙袋に入れたカーディガン
を抱えて、離宮君の元へと向かった。



四組まで来たのはいいけど……。



チラッと教室を覗けば、すぐに離宮君は
見つけられた。その横には吉馬さんも居
て、二人とも女の子に囲まれてる。



吉馬さんはニコニコと接しているけど、
離宮君は不機嫌そうに眉を寄せていた。



ううーん……話しかけにくいなぁ……。



どうしようかなぁ、なんて困っていたら




「え、き、如月さん……!?」



不意にそんな声が聞こえてきて、見れば
四組の男の子達が私を見て頬を僅かに染
めていた。






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