【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
ニコニコとしながらそういった吉馬さん
にコクコクと頷く。
すると、ちょっと待っててね~、といい
ながら教室に戻っていった吉馬さん。
しばらくしてから、離宮君が来た。
「……あ、お、おはようございます!」
「……はよ」
ペコッと頭を下げれば、不機嫌そうな声
が返ってくるかなと思っていたけど。
案外普通の声だったから一安心。
まあ相変わらずの仏頂面なんだけどね。
「あの……ですね」
少し言葉を濁らせながら、紙袋をつき出
す。
離宮君は不思議そうに首を傾げていた。
まあ、急に紙袋渡されたらそうなるよね
……。
「あの、か、カーディガンです!」
「───……ああ」
「しっかりアイロンもしました!……け
ど、至らぬ点があれば申し付け下さい」