【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
ニッコリ微笑んだお母さんが何を思って
いるのかわかってしまったから。
まさか都合よく、四教科だけがそこに放
り出されていたなんて事はない。
つまり、は。
「でもね、杏子。あの数学は何よ」
あの最低で最悪な、数学のテストもそこ
に出されていたという訳で。
お母さんがそう言った瞬間、一瞬、ここ
が北極かと勘違いしてしまいそうな程、
寒くなった。
気のせいだよね……きっと。
「……杏子、聞いてるの?」
「き、聞いてますごめんなさい」
低く鋭く言葉を投げつけられ、慌てて頭
を下げた私。
サンタクロースとか、神様とか幽霊とか
、これっぽっちも信じてないけど。
鬼は、実在するんですって。
世の中の科学者さんたちに、教えてあげ
たいです……。