【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
ぼそり、そう呟けば、何が?とでも言い
たそうに聞き返される。
「……テスト、見つかっちゃった」
「え、テストってあの数学の事?」
そう訊かれて、コクコクと頷くと、律希
ちゃんが真顔になった。
「それ、ヤバイね」
「……」
うわぁんっ!やっぱりもう駄目なんだ私
の人生終わった!
真顔でそういうこと言わないでよ!せめ
て慰めて欲しかったよ……うう…。
更にどんよりとする私の背中を、まあま
あ、と宥めるように擦ってくれる律希ち
ゃん。
「杏子、元気だして」
「い、今更慰められても……。トドメさ
したの、律希ちゃんなのに……」
「あは…。ごめん、つい本音が出ちゃっ
て」