【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
ついって……!
本音が出ちゃって……って!
「どっちみちヤバイって事じゃん……」
「否定はしないけど」
うう……どうしよう。
あんなテスト、さっさと捨てておけばよ
かったのに、微妙にお母さんに隠してる
罪悪感があって、捨てられなくて……。
ああもう、私の意気地無し、と頭を抱え
込んでいたら。
「あ、杏子ちゃんおっはー」
と、後ろから明るい声が聞こえてきて、
振り向くと、ニコニコと手を振ってる吉
馬さんが居た。
その横には、両手をポケットに突っ込ん
で、少し気だるそうな離宮君も居る。
「あ……お、おはようございます……」
「うんおはよー。それと、笹野ちゃんも
ね、おはよ」
律希ちゃんにも視線を移して、そう言っ
た吉馬さんに、律希ちゃんもおはよう、
と返す。