【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
・氷の王子様×オムライス×ハプニング
「はぁ~……」
「もー、杏子ったら、まだ落ち込んでん
の?」
「だってぇ……」
目をうるうるさせながら律希ちゃんを見
上げれば、律希ちゃんは困ったように息
をついた。
「いくら落ち込んだって点数は上がらな
いわよ。定期テストじゃなかっただけ、
良かったじゃん」
そうなのだ。
実は今朝返された実力テストは、あくま
でも下準備のようなもので、成績には入
れないって安藤先生が言ってた。
でも……それでも!
「そんな下準備からあんなにぼろぼろな
のが問題なんだよぉ……」
ううぅ、と机に突っ伏した私に、律希ち
ゃんは大きくため息をついてから。
私の手を掴むと無理やり椅子から立たせ
た。
「ハイハイ。愚痴なら食堂で聞いてあげ
るから。早くしないと混むのよ」