【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
あともう少しで家が見えてくる、と思っ
た所で、私の両足は停止。
おぞましい何かが迫ってくるかのような
気分に見舞われて、ブルッと震えた。
脳裏に浮かぶのは……お母さんから受け
た、死刑宣告。
そうだ……。
ドーナツで幸せいっぱいすぎてすっかり
忘れていたけど……家に帰ったらお母さ
んが居るんだった……!
どう考えても、一日でお母さんのほとぼ
りが治まっているとは思えない。
むしろ、次のテストまで治まらないんじ
ゃ……。
ど、どうしよう……?
でも、帰らないというわけにもいかない
し……。
もういっそのこと、思い出さないままで
良かったのに……。
うう、と項垂れながら、仕方ないので、
重たい足を引き摺るようにして家へと向
かう。
そして……。