【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~




あともう少しで家が見えてくる、と思っ
た所で、私の両足は停止。



おぞましい何かが迫ってくるかのような
気分に見舞われて、ブルッと震えた。



脳裏に浮かぶのは……お母さんから受け
た、死刑宣告。



そうだ……。


ドーナツで幸せいっぱいすぎてすっかり
忘れていたけど……家に帰ったらお母さ
んが居るんだった……!



どう考えても、一日でお母さんのほとぼ
りが治まっているとは思えない。



むしろ、次のテストまで治まらないんじ
ゃ……。



ど、どうしよう……?


でも、帰らないというわけにもいかない
し……。



もういっそのこと、思い出さないままで
良かったのに……。



うう、と項垂れながら、仕方ないので、
重たい足を引き摺るようにして家へと向
かう。



そして……。





< 62 / 361 >

この作品をシェア

pagetop