【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
▼COOLBOYー2ー
・ときめき×図書室×手
【皐side】
「皐!お、か、え、り♪」
「……」
それは昨日の事だった。
学校から家に戻ると、玄関先で俺を出迎
えた俺の母さん。
一瞬、人違いだと思った。
思わず、「誰だよ、あんた」と言ってし
まいそうになるくらいの衝撃だった。
やけに甘ったるい猫なで声で、語尾にう
ふ、とでも付きそうな言い方で、俺にお
帰りと言ってきた母さん。
多分俺は、相当白けた眼差しを向けてい
るんだと思う。
母さんは、両手を組んで、顔の横に持っ
てきながら小首を傾げている。
……なにしてんだこの人は。
「……」
「……」
「……ああ」