【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
その瞬間、教室にまだ残っていた女の子
たちが色めく。
そして、ドアの所に居たのは……。
「離宮君!……と、吉馬さん!」
じ、と私を見つめる離宮君と、ニコニコ
笑いながら私に手を振る吉馬さんだった
。
ど、どうして……。
「如月」
「は、はい!」
離宮君に名前を呼ばれて、あからさまに
反応してしまう私。
だって、名前なんて滅多に呼ばれないか
ら……。
「このあと、時間あるのか」
「このあと、ですか……?ありますけど
……」
そう言うと、教室の中に入ってきて、離
宮君が私の手首を掴む。
その途端、周りの女の子から、非難めい
た声が上がった。