【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
そして、男子からも。
……やっぱり、離宮君は男の子からも人
気者なんだなぁ……。
なんてぽけーっとしながら離宮君を見上
げていると、そのまま手を引かれる。
「来い」
「え、」
どこにですか、という言葉は、離宮君が
私の手首をそのまま引っ張ったから、喉
の奥で弾けて消えた。
そして、吉馬さんがいる所まで連れてこ
られて、離宮君が私を見下ろす。
「……図書室、行くか?」
「へ?」
いきなりそう言われて、答えを急かすよ
うにジ、と見つめられる。
図書室って、どうして……。
そのままお互い無言で見つめあっている
と、不意に横から、「ブハッ」という声
がした。