【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
と、気まずそうな表情を浮かべる離宮君
。
あれ、答え、間違ってたかな?
「……一問に三十分も取ってたら、テス
ト、空欄だらけだよ」
「……」
離宮君に告げられたのは、予想のしてい
なかった言葉で。だけど、とても重要な
事。
……そうだよ!
こんな三十分かけても、一問しか解けな
いんじゃ意味ないよ!私のバカ!のろま
っ!
「ご、ごめんなさい……」
「いや、謝らなくても良いけど。もっと
わかりやすい方法、教えるし」
そう言った離宮君は、何故か立ち上がっ
て───。
「っ、」
私の隣へと、座った。
ふわっと、隣から香る、シトラスの匂い
。