【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
男の子なのに……綺麗な指先……。
「……如月?」
「へっ?」
ぼーっとしながら、離宮君の指先を見つ
めていたら、急に名前を呼ばれて、ビク
ッと肩があからさまに跳ねた。
「どうかしたのか。ぼーっとして」
不思議そうに私を覗いてくる離宮君。
「あ、ううんっ……!ただ、離宮君の手
が、すっごい綺麗だなあ、って思って」
「……」
あ、あれ…?
離宮君、黙りこんじゃった……?
……はっ!さすがに手が綺麗とか、どこ
見てんだって感じだよね!?き、気持ち
悪かった、かな……。
「う、あ、あの……」
「それ…素でいってんの?」
「へ?」
口元を手で覆いながら、目を伏せるよう
にしてそう言う離宮君。