紅いイヤホン【完】
もーやだ。また泣きそう。
「何が…いけなかったの?」
全然わかんないよ。かおるさんはずっと変わらなかったし、何かいけないことをした覚えもない。
年の差ってこんな辛かった?同級生だったら、毎日会えるし悩まなかった?
「かおるさぁん……っ」
好き。大好き。
だからこそ、会うのが怖い。
今会ったら、あたしどーなるんだろ。
笑えない。話せない。近寄れない。
それだけで済む?
今触れられても、多分拒否る。
気持ちが繋がってないままでなんて、切なくて心が壊れちゃうよ。
かおるさんに直接聞いたら?あたしのこと好きじゃなくなったって。
でもそれで肯定されたら全部終わり…。
どーしたらいいの!?
あ…っ
リュウさんならなんかわかるのかな?
いや、でも。
あたしリュウさんの連絡先知らないし…
お店…行ってみようかな?
かおるさんにも会っちゃうけど、行動してみなきゃ何も始まんないよね!!
「よしっ!」
負けるな紫衣っ!