俺様プリンス
学校に着き、職員室によると、先生に言われた通り2年3組の教室の前の廊下で先生に入って来るように言われるのを待つ。
「入って来なさい」
ガラガラ────
みんなそわそわと話している。
あたしはお母さん似の顔はおとなしそうだけど、お父さん似の性格は結構ズバズバと言ってしまう。
なるべく気をつけなきゃ…。
「楠木(クスノキ)心姫です。よろしくお願いします」
「じゃ、あの空いてる席について」
先生に指示された席は真ん中の列の一番後ろ。
その隣には髪が見事に金色に染まった、制服を着崩している男の子がいた。
「よろしくね」
隣の男の子にそう言うと、こっちに見向きもせず、
「気安くしゃべりかけてんじゃねーよ」
と言った。
「…何様なの?」