くるうみ。~あなたと過ごした3日間~
「てめぇっ! んなことしてただで済むと思うんか!ああっ!?」
「ごめんなさい、ごめんなさい……す、すぐ拭きますから」
今にも泣きそうな顔の野島はテーブルダスターを手にしすると、タトゥー男の顔を拭こうとしたのか2・3歩歩み寄り、手を伸ばしたんだけど。
床に落ちてた調味料の瓶に足を取られ、「わあ!」と言いながら勢いよく転んだんだけど。
その拍子にタトゥー男の腹部に頭突きを入れ、コーヒーで前が見えなかったタトゥー男はよけられなくてモロにそれを受けたせいか、唸りながらその場で倒れ込んだ。
「てっめ……よくもシゲルを!」
銀髪男が逆上し、野島の肩を掴んだ。
「すいません……すいません。何でもしますから許してください。でもせめてここで暴れるのはやめてください……ぼ、僕には何をしてもいいですから」
野島は震えながらも意外にも気丈な面を見せた。
「ほう、このオレらにそんな口きいた覚悟は出来てんだろな?」
「は、はい……」
野島が震えながらも返事をすると、金髪男は男の子を離した。
「いいぜ、てめえの勇気に免じてコイツは放してやる。だが、今度はてめえの心配をするんだな」