くるうみ。~あなたと過ごした3日間~






野島と3人がどこへ行ったのか皆目検討がつかなかったけど、なんとなくこっちかなとカンを頼りに走ってみた。


アーケードがある商店街のメインストリートを右手に進み、しばらく経つと堤防が見えてきたからその階段を上がって上から周りを見渡してみた。


嗅ぎなれた潮の香りもすこし湿っぽい風もはいつも気分を落ち着かせてくれるけど、今は苛立ちを増すだけ。


コンクリートでできた堤防の上からでも見つからないから、とにかく向かい側の海の近くまで降りてみた。


焦ってるからか足が絡まり、何度も転びそうになる。





しばらく走ってると、海岸線の防風林がある方角から男の怒鳴り声が響いてきた。


……こっち?


南高の連中に見つからないよう、背を低めながらそろそろと近づいた。


防風林は塩害に強い背が高い常緑樹が植えられ、見えにくい場所があるから人目につきにくい。


ペンダントはどこと思いながらそばによると、野島を取り囲んだ3人がやつを脅してる場面に出くわした。


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