くるうみ。~あなたと過ごした3日間~
身体が細かく震え足が竦んで動かない……。
何か言わなくちゃと焦るのに、喉から肺から声を出すために空気が流れない。
それはどこか切り離した世界の出来事みたいで、ガラス張りの向こう側のよう。
現実離れした出来事。
夢の中……白昼夢。
理解するのを拒んでるの?
こんなことは初めてだった。
誰にどんなショッキングな罵詈雑言を浴びせられても、あたしはこんな風にはならなかった。
涙さえ、出ない。
゛わかったわよ゛
そのひとことを言うためだけに、どうしてこんなに力が要るの?
時間がかかるの?
いつもみたいに何にも意識せず、サラッと言えば良いじゃない。
以前と同じ生活に戻るだけ……。
野島勇人がいない生活に戻るだけ。
ただ野島がいないだけ。
やつがいなくったって、あたしは笑ってたし、怒ったし、泣いたりした。
美味しい食べ物と、家族と、友達さえいれば幸せで、大それた望みは何も抱かなくて。
今年の夏は海で泳ごうか、水着新調するなら痩せなくちゃ、と悩んでいれば良かったんだ。
それが当たり前でふつうだったんだ。
何か言わなくちゃと焦るのに、喉から肺から声を出すために空気が流れない。
それはどこか切り離した世界の出来事みたいで、ガラス張りの向こう側のよう。
現実離れした出来事。
夢の中……白昼夢。
理解するのを拒んでるの?
こんなことは初めてだった。
誰にどんなショッキングな罵詈雑言を浴びせられても、あたしはこんな風にはならなかった。
涙さえ、出ない。
゛わかったわよ゛
そのひとことを言うためだけに、どうしてこんなに力が要るの?
時間がかかるの?
いつもみたいに何にも意識せず、サラッと言えば良いじゃない。
以前と同じ生活に戻るだけ……。
野島勇人がいない生活に戻るだけ。
ただ野島がいないだけ。
やつがいなくったって、あたしは笑ってたし、怒ったし、泣いたりした。
美味しい食べ物と、家族と、友達さえいれば幸せで、大それた望みは何も抱かなくて。
今年の夏は海で泳ごうか、水着新調するなら痩せなくちゃ、と悩んでいれば良かったんだ。
それが当たり前でふつうだったんだ。