くるうみ。~あなたと過ごした3日間~
「お姉ちゃん、ご飯できたってさ」


知らせてくれてありがたいけど食欲ないやと断れば、茉莉花は大げさな顔で驚いた。


「どしたの? お姉ちゃんが食べないなんて天変地異の前触れ? それともマジ気分でも悪いの?」


「ん……まあね」


そう答えてそれだ! と気づいた。


「ごめん、マジで気持ち悪いから寝とくわ」


あたしはそう言って布団を敷いて寝たふりをする。


「え~マジ? 仮病じゃなくて?」


茉莉花、鋭いってば。


「ホントだって! 気持ち悪いし、吐き気するし……食欲がなくてお腹も変なんだから」


「ふ~~ん、わかった。おばあちゃんかお母さんに言って薬もらってくるね、あと知らせなきゃね」


「ん、ありがと」


茉莉花にしては珍しく気を使ってくれたみたいで、すぐに階段を下りていった……ん、知らせなきゃ?


いったい誰にと考えながら、なんとなく眠くなってウトウトと寝入った。
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