くるうみ。~あなたと過ごした3日間~
~約束
龍神さまが最後に名残惜しげに呟いた。
『御子よ、そなたは瑠璃の命と引き換えに生まれた。瑠璃の生命はその中で受け継がれてゆく……。
ゆえに、そなたにこの名を与えよう。
“瑠璃香”、と』
――えっ?
あたしと同じ名前!?
まさか……じゃない。
同じ名前と同じ遺品。
それじゃああたしは――。
「――か……瑠璃香!」
ハッと気がつくと、勇人の心配げな顔が目の前にあった。
「……勇人」
あたしが名前を呼ぶと、勇人はホッと息を着いてあたしの肩を離した。
「よかったな、戻って来られて。幻影に囚われすぎたら危ないぞ」
「うん……」
確かにそうだと頷いたけど、白昼夢を見てぼうっとした頭が動き出してからおかしいコトに気付いた。
「勇人、なんであたしが幻影とか見たって解るの?」
あたしは考えてすぐ勇人に疑問をぶつけた。
だって、もしあたしが苦しんでいたりぼうっとしたとしても、あたししか知覚できない体験してない出来事を他人が解るはずがない。
常識から言えば、だけど。
『御子よ、そなたは瑠璃の命と引き換えに生まれた。瑠璃の生命はその中で受け継がれてゆく……。
ゆえに、そなたにこの名を与えよう。
“瑠璃香”、と』
――えっ?
あたしと同じ名前!?
まさか……じゃない。
同じ名前と同じ遺品。
それじゃああたしは――。
「――か……瑠璃香!」
ハッと気がつくと、勇人の心配げな顔が目の前にあった。
「……勇人」
あたしが名前を呼ぶと、勇人はホッと息を着いてあたしの肩を離した。
「よかったな、戻って来られて。幻影に囚われすぎたら危ないぞ」
「うん……」
確かにそうだと頷いたけど、白昼夢を見てぼうっとした頭が動き出してからおかしいコトに気付いた。
「勇人、なんであたしが幻影とか見たって解るの?」
あたしは考えてすぐ勇人に疑問をぶつけた。
だって、もしあたしが苦しんでいたりぼうっとしたとしても、あたししか知覚できない体験してない出来事を他人が解るはずがない。
常識から言えば、だけど。