くるうみ。~あなたと過ごした3日間~
それを聴いたあたしは胸がジインと熱くなって目を逸らした。
……なによ。
自分の体が悪くてもあたしの約束の為にとバイトを頑張ったクセに、あたしの調子が悪いと聴くとそれをすっぽかしてくるなんて。
バカ……
本当にバカだよ。
なんでよ。
なんでそんなにあたしを大切にしてくれるのよ。
あたしは堪らなくなって顔を俯かせると、ペンダントを両手でギュッと握りしめて震わせた。
全身が震えて仕方なかった。
「瑠璃香、気分でも悪いのか? 薬でも」
勇人が差し伸べた手を、あたしは思いっきり叩いた。
「気分? 悪いに決まってるでしょ!勇人に隠し事をされて、平気でいられると思う?
あたし、見たんだからね! バイト先で勇人が具合悪そうだったの……。
発作ってなによ? あたし何も知らなかったじゃない! 勇人が教えてくれなかったから……隠されてたから!
ちがう……ごめん。
気付いてあげられなかったあたしが悪いんだ。
ごめん……勇人ごめんね」
ヒステリックに叫んだあたしは途中で勇人の悲しげな顔に気付き、冷静になって謝りながら彼を抱きしめた。