くるうみ。~あなたと過ごした3日間~
……勇人に龍神さまが宿ってる?


曾おばあちゃんはそれを知っていた。


そして、あたしは瑠璃さんと龍神さまの子孫で。

その人と同じ名前で如意宝珠も受け継いで。


……偶然なの?


それとも運命?


でも……


あたしはそんな事はどうでも良かった。


あたしが大切なのは、今ここに勇人とあたしが居ること。


まだ勇人は生きてる。


諦めたくない……。


あたしは自分の体ごと勇人にぶつかってギュッと彼の体を抱きしめた。


「だから? 龍神さまだからなによ!? 神さまだからって……あたしの勇人の命を縮めるのは許さない!
あたしも戦う!
ねえ、勇人。あなたはもう独りじゃないんだよ。
独りで悩み苦しまなくていい。
つらければあたしに分けてよ。あたし、勇人の為なら頑張るから。
だから、ね! 一緒に頑張ろうよ!!
あたしが勇人を死なせないんだから!」


どうしようもなくこみ上げてくる熱い気持ちを、涙とともに吐き出した。

勇人は死なせない!


誰だろうと、あたしがそんな悲しい運命から助けてみせるから!
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