くるうみ。~あなたと過ごした3日間~
「……悪い、疲れたろ? なんか持ってきてやるから腹ごしらえしろよ」
すっかり日が暮れた時、とろとろと寝入ったあたしの耳に勇人の声が耳に入った。
勇人が離れようとしたけど、あたしは離れたくなくて彼の腕をギュッと握りしめた。
「瑠璃香……あんまりくっつくな。またその気になるだろ」
勇人が少し余裕がない声音で言う。
だけど、あたしは構わないよと言ったら、勇人はあたしの髪を撫でてくれた。
「男より女の方が体の負担が大きいんだから、あんま無理すんな。
夢中になりすぎた俺も悪いけど、おまえさっきつらそうだったろ」
そう言って額の前髪をかきあげて口づけた勇人はサッと服を着て立ち上がった。
「少し体流してこいよ。汗かいたろ? すぐ晩飯の用意するからな」
「……うん」
あたしは名残惜しいのに勇人は余韻に浸りたくないのかな?
なんだか冷たく感じてしょげたけど、いい加減にキリを付けなくちゃと気持ちを切り替えるため自分に言い聞かせた。
勇人の大きいシャツを借りて外に出ると、久しぶりに晴れた夕焼け空に気がついた。