くるうみ。~あなたと過ごした3日間~
綺麗な夕焼け……
黄金色の空と薄紫色の雲が溶け合って。
パシャリと自然の中じゃ不似合いな機械音が響いて振り向けば、いつの間にか美紀さんに写真を撮られてた。
「やだ、美紀さん! こんなカッコ撮らないでください!!」
あたしは慌てて岩の陰に隠れたけど、美紀さんはにっこり笑って何度もあたしを撮った。
「仲良しな初夜のご感想はどう?
実は昨日あなた達をちょっと見かけたから、ちょくちょく見にきたんだけど、まさかもう……なあんて思わなくて焦ったけど。
幸せそうで何よりだわ、瑠璃ちゃん。
あなたは伝承の瑠璃さんみたいに悲劇的な結末を迎えそうになくて良かった」
美紀さんの言葉に意外なものを感じ取ったあたしは聞き返した。
「美紀さん……知ってたんですか?」
すると、美紀さんは懐から一枚の写真を取り出して、あたしに見せてくれた。
そこに写ってたのは、紛れもなく曾おばあちゃん。
「どうして……曾おばあちゃんの写真を?」
あたしが訊ねると、美紀さんは訥々と話してくれた。