くるうみ。~あなたと過ごした3日間~
玄関で再度おろされたあたしは野島に言う。
「ねえ、やっぱり寄ってってよ。家族へ説明するのあたしひとりじゃムリだし……それに……あんたも泥だらけで体冷えてるじゃん。
すこし温まってきなよ」
「へえ、なら鈴本が温めてくれる?」
「は?」
野島が何言ってんのか意味がわかんない。
あたしが首を捻ってると、野島はクスリと笑ってあたしの頭にポフンと手を置く。
「わかった。鈴本がお子ちゃまだから、お兄さんの助けが居るってことね」
「はえ? なんであたしがお子ちゃまなのよ?」
「それに気付かないからお子ちゃまなんだけど、ま、おまえはそれでいいよ」
野島は頭にあった紙の帽子みたいなのを脱ぐと、あたしの目が隠れるほど目深にぱふんと被せた。
「こんばんは、瑠璃香さんをお届けに参りました、野島宅配便で~~す。ハンコお願いします」
野島の大声で玄関の奥からドタドタと大きな足音が聴こえてきたから、お母さんが帰ってんだってわかった。
ガラガラとガラスのドアが横開きに開く音がしたけど、あたしは被された帽子を脱ぐのに悪戦苦闘してて、視界に何も入ってこない。
でも、何だかんだ言って野島が家に上がったのはわかった。
「ねえ、やっぱり寄ってってよ。家族へ説明するのあたしひとりじゃムリだし……それに……あんたも泥だらけで体冷えてるじゃん。
すこし温まってきなよ」
「へえ、なら鈴本が温めてくれる?」
「は?」
野島が何言ってんのか意味がわかんない。
あたしが首を捻ってると、野島はクスリと笑ってあたしの頭にポフンと手を置く。
「わかった。鈴本がお子ちゃまだから、お兄さんの助けが居るってことね」
「はえ? なんであたしがお子ちゃまなのよ?」
「それに気付かないからお子ちゃまなんだけど、ま、おまえはそれでいいよ」
野島は頭にあった紙の帽子みたいなのを脱ぐと、あたしの目が隠れるほど目深にぱふんと被せた。
「こんばんは、瑠璃香さんをお届けに参りました、野島宅配便で~~す。ハンコお願いします」
野島の大声で玄関の奥からドタドタと大きな足音が聴こえてきたから、お母さんが帰ってんだってわかった。
ガラガラとガラスのドアが横開きに開く音がしたけど、あたしは被された帽子を脱ぐのに悪戦苦闘してて、視界に何も入ってこない。
でも、何だかんだ言って野島が家に上がったのはわかった。