くるうみ。~あなたと過ごした3日間~



「先輩、ステキなひとですね。うらやましいです! こんなにほっそりして色白で……あたしなんかこんなに日焼けして黒いし、横ばかりに成長して困る今日この頃ですよ」


泣きたくなる顔を叱りつけて、ムリに笑顔を作っておどけて見せた。

自分のチュニックを両手で摘んで横に広げてため息をついた。


「ほら! 同じようなデザインのチュニックなのに、こんなに余る幅が違いますよ~ショックかも」


「ふふっ、面白いコね。ねえ、透?」


美紀さんはそう言って明石先輩の腕にほっそりした腕を絡ませた。

ちくんと胸が痛んだけど、目を逸らさずにはっきりと視界に入れて笑って見せた。すこし顔が引きつったかもしれないけど。


「そうですね。あたしはよく不思議な生物って言われますから!
例えば、猿のマネ。ウキキキキ!」


恥を晒してどうすると思うけど、こうして弾けてないと涙が出そうだったから。


明石先輩にもおかしいと思われても、こうして面白い子だって記憶に残ればいいや、と半ばやけになって思う。


「あはは、そっくりね。本当に面白いわ、瑠璃ちゃん」


恋敵に笑われるのはカチンときたけど、先輩はどう思ったかなあ?
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