予言と未来



「安心して、リホ。私、ライネスに告白する気は無いから。」



そう言うと、リホは きょとんと首を傾げた。



「何でですか?」



「私はさ、この戦いが終わったら、人界に帰るでしょ? そんな人に告られたって困ると思うし、どっちにしても、私が辛い想い するから。」



「そんなんで良いのかアイカ!!」



突然 乱入した声に驚き顔を上げれば、其処には腕を組んで仁王立ちしているウィンの姿が在った。シャワーでも浴びて来たのだろう、彼女の翠髪は、しっとりと濡れていた。



「好きな人に告白しないで どうする! そんなんで男と言えるのか!」



「いや私 女だから!」



思わず愛光が鋭く突っ込みを入れた時、ウィンの後ろからレイムが ひょっこり顔を出した。彼女も同じように髪が濡れている。



「ウィン、そんな事 言うなら、勿論 自分は告るよね?」



にやにや笑うレイムに ぎょっとし、ウィンは愛光達が居るベッドの方へ後退った。



「なっ……レイムもしかして、あたしが好きな人 解ってる?」



「もっちろーん!」



「やっ、止めろぉ言うなっ!!」



ウィンは慌ててレイムに近付くが、レイムは きゃーきゃー笑いながら部屋の中を走り回り、ウィンの手を上手く躱しながら愛光達が居るベッドへ飛び乗った。



暗黙の了解、とでも言うように、愛光とリホがレイムに顔を近付ければ、レイムは尚も楽しそうに笑ったまま、口を開いた。



「ウィンが好きな人はねぇ!!」


「だーっ!! 言うなーっ!!」

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