予言と未来



「これで、予言の一部は実現した。」



ライネスの隣に立つウィロアが、笑みを浮かべながら そう言った。



「後は、ライネスが死なず、私達が貴方達を殺せば……予言の実現は、阻止 出来る。」



「そうは させません!」



ウィロアの言葉にリホが叫ぶと、彼女は両手を胸の前で組み、祈るような姿を した。



「皆さん、聞いて下さい。今から、イラ様を一時的に召喚し、智慧を貸して頂きます。」



「そんな事 出来るの!?」



レイムの質問に、リホは しっかりと頷く。



「私は、巫女ですから。ですが召喚には時間が掛かります。それ迄 皆さんは、ウィロアと……ライネスの足留めを。」



リホの言葉に、愛光は頷く。



「皆、前に私、言ったよね。予言は あくまでも予言だって。ライネスは絶対に死なせない。誰も傷付けず、誰も殺さず、予言の実現は阻止しよう!


私達の未来は、私達で創るんだ!!」



愛光の言葉に、仲間達は頷いた。それを見て、ウィロアは不敵な笑みを浮かべる。



「私達の力を なめるんじゃないわよ! 封印が解けたライネスは、すっごく強いんだから。」



「封印?」



愛光はウィロアの言葉を反芻したが、その問いに答えが返って来る事は無く、ウィロアとライネスは飛び掛かって来た。



「皆、リホちゃんを出来る限り、護るんだ!」



ルーヴの言葉に頷き、愛光達も地面を蹴った。

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