予言と未来







「お、遅かったなアイカ。」



大聖堂の大広間に入った愛光に、其処に居た仲間達は微笑み掛けた。



「うん、遅くなって御免ね。」


「それでは、本題に入りましょうか。」



リホの言葉に、愛光は頷いた。



リホの言う本題とは――これから愛光は どうするか、と言う事。



本来ならば、あの戦いが終わった段階で、愛光は空界に残るか、人界に帰るか決めなければ ならなかった。しかし、ライネスを喪った事で放心状態に なった愛光は そんな大事な事を決められる筈も無く、大爺様は1ヶ月の猶予を与えた。



今日は、その期限の日なのだ。



「アイカ、心は決まったか?」



大爺様の問いに、愛光は こくんと頷いた。



ライネスの お墓に行って、考えて来た事。



それを、口に した。





















「私……空界に残ります。」

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