予言と未来
翌朝、鞄を背負って家を出ると、1週間前と全く同じ格好を したリホが立っていた。
「アイカさん、その荷物……来て下さるんですか?」
「はい、もう未練は無いですから。」
愛光が頷くと、リホは微笑んだ。
「嬉しい。これから、宜しくお願いします。」
リホの笑顔に、吊られて笑顔に なる。
愛光は青く晴れた空を見上げる。
(……大丈夫だよ、お祖母ちゃん。)
今迄 育ててくれて有り難う。
別の世界だけど、頑張ります。
リホは、愛光に手を差し伸べた。
「行きましょう。」
「はいっ。」
愛光は その手を、力強く握り返した。