予言と未来
「リー、ウィン、レイム、そして私。今日からアイカさんの仲間です。」
リホの笑顔に吊られて愛光も笑い、ふと気付いた。
「あれ?……ねぇ、予言って、6人で旅するんじゃなかったっけ。」
愛光の言葉に、他の4人の笑顔が引き吊った。
それには気付かず、愛光はリホから聞いた予言を必死に思い出す。
「えっと、確か……龍、だっけ……。」
「1回しか言ってないのに良く覚えてますね……。」
リホは感嘆したように言い、ウィンと目を合わせた。
「実は、龍族の青年は確定してるって言ったんですけど、今日も集会に来なくて……。」
「まぁ来ねェだろ、あいつは。」
ウィンは頭の後ろに手を当てて足を組む。
もう少し女らしくしなきゃ、なんて愛光は思ってしまった。
「確定してるって、どうゆう事ですか?」
愛光が訊くと、リホは姿勢を正した。
「それも お話しするべきですよね。私から お話しします。」
愛光が頷くと、リホは口を開く。
「実は、10年前にも、悪魔が空界を襲った事が在ったんです。」
その時、悪魔が狙ったのは幻獣だったのだ、とリホは続けた。
「龍族は、空界を守る為に悪魔と戦い……生き残った者は、たった1人でした。」
「……じゃあ……。」
はい、とリホは頷く。