予言と未来
☆
「……愛、光……?」
愛光が行方不明に なったと友美が知ったのは、愛光が空界に旅立った日の丁度1週間後だった。
それ迄、忌引きで休みと言う事に なっていた愛光。その愛光が、姿を消したなんて。
(……まさか……。)
自殺したり……してないよね?
友美に裏切られ、親族も亡くなってしまったなんて。
どれだけ苦しかったんだろう。
(……私の、所為だ……。)
私が、愛光を裏切ったから。
美雪のグループで、笑っていたから。
だから愛光は、何処かに行ってしまったんだ。
(……ごめ……御免……愛光……。)
心の中で必死に謝罪する友美の肩を、誰かが ぽんっと叩く。
美雪だった。
「……美雪ちゃん……?」
「残念ねェ、行方不明だなんて。」
美雪の笑みには、友美に愛光を裏切れと命じた あの日のような、冷たい何かが在った。
「次の標的は貴方ね。」
「……え……?」
意味が解らなかった。
いや、解りたくなかった。
「いじめを知ってしまったクラスの皆は、最早いじめ無しでは学校生活が楽しめないのよ。だから新たな標的が必要なの。」
「どうして……私なの?」
友美は震える声で、美雪に訊いた。