予言と未来
「10倍だ。」
「10倍!?」
悪魔の答えに、全員が息を飲んだ。
リホ達5人は、5人の悪魔に苦戦を強いられている。
「それが……1人で50人……?」
それがどれ程 不利な戦いかは、想像に難くない。
「そんな……もし彼が、“昔と同じ”だったとしたら……。」
リホの呟きは小さ過ぎて、恐らく彼女自身の耳にしか届かなかっただろう。
「俺達5人の使命は、我等が同胞が雷龍を仕留める迄、お前達を足止めする事!!」
5人の中のリーダーなのだろう男が、拳を突き上げる。
「行くぞ、皆の者!!」
「あぁ!!」
残りの悪魔が頷き、再び飛び掛かって来る。
「皆、兎に角アイカが帰って来る迄に、こいつ等を倒すぞ!!」
ウィンの言葉にリホ達は頷き、構えた。