予言と未来







ライネスの家の近くに降り立ち、リホ達は変身を解いた。



目の前に広がる光景に、愛光達は息を飲む。



地面に転がる作り掛けの扉。
その脇に落ちている、少し錆びたトンカチ。
散乱した、真新しい釘。



そして。



家の向こう側には、赤い血に塗れた悪魔達が、沢山 転がっていた。



「……行こう。」



ウィンの緊張した呟きに、愛光達は頷いた。



ウィンを先頭に、ゆっくりと家の裏へ回る。



「え……。」



其処に広がっていた光景を見て、リホの口から小さく声が出た。



誰もが予想しなかった光景だった。



1人を中心に、他の全ての者は、地に倒れ伏していた。



その1人は。








「……ライネス……?」



後ろ姿だけで解る。



此方に背を向け、真っ直ぐに立っていたのは、1匹の雷龍だった。

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