予言と未来
☆
ライネスの家の近くに降り立ち、リホ達は変身を解いた。
目の前に広がる光景に、愛光達は息を飲む。
地面に転がる作り掛けの扉。
その脇に落ちている、少し錆びたトンカチ。
散乱した、真新しい釘。
そして。
家の向こう側には、赤い血に塗れた悪魔達が、沢山 転がっていた。
「……行こう。」
ウィンの緊張した呟きに、愛光達は頷いた。
ウィンを先頭に、ゆっくりと家の裏へ回る。
「え……。」
其処に広がっていた光景を見て、リホの口から小さく声が出た。
誰もが予想しなかった光景だった。
1人を中心に、他の全ての者は、地に倒れ伏していた。
その1人は。
「……ライネス……?」
後ろ姿だけで解る。
此方に背を向け、真っ直ぐに立っていたのは、1匹の雷龍だった。