笑顔を戻した忘れぬ君

最悪な帰り道

「まゆちゃん!一緒に帰ろうー」
   

 「うん、いいよ!」
  


う、一緒....また気まづい雰囲気が続かなきゃいいな...
 



 あっという間にボーッとしてると時間ってすぎるんだな。





  「まゆちゃん!ごめんね。遅くなっちゃって。」
  

 「ううん、全然大丈夫だよー」
 

 「ねぇ、まゆちゃん?」
  

 「んー?何?」






 「好き。」
 


 透也君から聞きたくない言葉が出た。
  本当は一番聞きたかったけど、今は、聞きたくなかった。
  



 どう返事していいかわからないから.....
   

「え。でも透也君....私.....あの...」
  


「ん?何??」
   


「付き合ってる人が....いて...」
  



 「でも、その人のこと好きってわけじゃなくて、断りきれなくて....」
  

ごめんなさい。透也君。本当に私って最低だよね
  




「ふーん。」
  


 「!?」
  

透也君から出た言葉があまりにも辛すぎて、いつもの優しい透也君じゃなくて....
   




 かけ離れたとても冷たい声だった。
  



「そいつとはOKしといて、僕は断るんだね、まゆちゃん」
   



「え、そんなこと...ないっ!!」
  




「じゃあね。」
   


「あ、待って.......」
 

 透也君は、私が言う前に走ってってしまった。何やってんだろ、私。
   


本当に好きなのは、透也君なのに。
  

好きって言ってくれたのに、私が好きじゃない人と付き合ってるって理由で
   




ふられたなんて。絶対傷つくよね。ごめんなさいじゃすまないよね....
  





私たちはthe end。
   

「私が...悪いんだもんね.....」
  



それに、私は臆病者だ。別れて欲しいの一言も言えないなんて。
   

 言えないまま...2ヶ月が過ぎてしまった。
  




「こんなに、毎日がつまんないなんて。透也君がいないのがこんなに辛いなんて」
 


 たまに、付き合ってる「翔太」と遊びに行くけど....正直言って
    



 つまんない。全然。透也君と遊びたい、話したい。
  



 「自分が決着つけなきゃだめだよね」





そして、私は翔太に別れて。という決心がついたのはその5日後。
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