私はヴァンパイア
「桜さん…その血は?」

ヴァンパイア逹の返り血のことか、

「これはただの返り血だ」

みうは明らかに私と龍のことを恐れているんだろう。

「最初に私から2つ質問する。その答えによっては今夜の記憶を消させてもらう。」

「う•うん…わかった」

少し混乱しているようだが大丈夫だろうか?

「1つ目の質問。もし私達が…ヴァンパイアだと言ったら、そして、私達の正体を他の人にばらすなと言ったら、みうはどうする?」

「ロー…桜、正気か!?」

「うん。正気だよ」

私だって怖い、なんて言われるか、

「でも、みうには本当のこと知っててほしんだ。」

私の一言で、みうが笑ってくれた。

「私、桜さんが…ヴァンパイアでも、誰にも言わないし、桜さんが私と違ってもずっと友達だよ!」



「ありがとう。こんなことを言われたのは初めてだな。初めて言われたのが人間だとは。」

少しだけ笑ってしまった。

「初めては人間じゃない方がよかった?」

そう言ったみうの顔は笑っていた、からかっているのか?

でも

「いいや。ヴァンパイアだろうと人間だろうと嬉しいもんは嬉しいんだ!」

この私にこんなことを言わせるとは人間もなかなかやるな。

でも、

みうが笑ってくれるのはいいけど…龍が

私を見て私をバカにするように笑ってい

るのは許せないな!

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