私はヴァンパイア
六夜 ヴァンパイアの夜会
「ん?」

寮の天井ってこんな柄だったっけ……


ああ、確か夏休みとか言うやつになった
んだっけ。

「うーん」

眠そうに体を起こした。

ローズの部屋は、驚くほど広く、壁には薔薇の模様が書いてあり、カーテンは閉まっていた。


「ずいぶんと早いお目ざめですね」

キレイな白いドアを開けて入って来たの

は、黒い燕尾服を着た黒髪の執事、零だ。
「朝起きるのに慣れてしまったんだ」

零は笑いながら隣りの部屋から黒いドレ
スを持って来た。

魔界の姫であるローズにはドレスが私服のような物だった。
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