私はヴァンパイア
屋敷の扉の前まで来る

「開けるぞ、酔うなよ」

血の香りに酔うと面倒な事になるからな

龍とミナミの了解を得ると、扉を力いっぱい押した

「「「くッ!」」」

扉の向こうに待って居たのは、倒れているヴァンパイア達、そしてやはり

血臭だった

「うぅ…」

ミナミが口元を抑えうずくまる

…無理もない

倒れているヴァンパイアは皆血まみれだった

「ローズ、見てみろ」

龍に呼び止められ駆け寄って見ると

「牙の跡…」

龍が指差す男の首筋に牙の跡がついていた

「他もだ」

龍が近くの女の髪を首筋から除けた

どうして



「え?ちょっと待って」

余りの血臭でわからなかったが……

ウソ…


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