淡く儚い月に見守られ
「遥翔さんやりました、初めてＣＭの仕事が決まったんです」

『そうかやったな。これからもっと名前を売るチャンスだ、がんばれよ』

「はいありがとうございます。がんばってこのチャンスものにします」

『そのいきで頑張れ、応援してるからな』

「はいありがとうございます、ところであたし先日スマホを買ってラインをインストールしたばかりなんです。今度友達登録させてください」

『もちろんだよ、これからはお互いラインでやり取りできるね』

「はい、早くスマホに慣れるように頑張ります」

『そうだね、でもこういうのって頑張るものでもないんじゃない？　使っているうちに少しずつ慣れるよ』

「それもそうですね、早く使いこなせるようになりたいなぁ？」

その頃亜梨紗はあの喫茶店で再び哲弥と会っていた。

「哲弥なんなの、こんな所に呼び出して」

この時亜梨紗はあまり哲弥と会いたくないといった感じで不機嫌そうな表情を浮かべ周囲を気にしていた。

自分が頼み事がある時には気にもせず哲弥と会うというのに、未だ不良を続けている哲弥から会いたいと言って来た事には会いたくないと思ってしまう、亜梨紗とはそんな子であった。
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