淡く儚い月に見守られ
「颯太ダメじゃないこんな所に、ご迷惑でしょ、すみませんうちの颯太が」
申し訳なさそうなそぶりで先に母親が颯太を連れて帰ると父親が残って遥翔に謝罪する。
「申し訳ありません。先日遥翔さんがこの病院に入院しているらしいという噂を聞いたらしくて、まさか本当にお邪魔してしまうなんて。あの子にはもうお邪魔しないようにきつく言っておきますので」
そんな父親の耳に届いた遥翔からの返事は思いもしないものだった。
「良いんですよ、僕もいい加減退屈していたので颯太君が来てくれたおかげで話し相手が出来てたのしかったです。颯太君にまたいつでもおいでって言っておいて下さい」
そんな遥翔の優しさに颯太の父親は感激してしまった。
「良いんですか? ありがとうございます。あの子も喜びます」
「ただ僕もリハビリに行ったりしなければいけないのでここにいない時がありますが」
ここで遥翔は思い切って颯太の病状を聞いてみることにした。
「ところで颯太君の病気の事なんですが左足が僕と同じ義足でした。それに体に悪い虫が入ったとも言っていました、という事は事故でもなさそうです。もしかして僕と同じ骨肉種ですか?」
この質問に颯太の父親は突然表情を曇らせた。
申し訳なさそうなそぶりで先に母親が颯太を連れて帰ると父親が残って遥翔に謝罪する。
「申し訳ありません。先日遥翔さんがこの病院に入院しているらしいという噂を聞いたらしくて、まさか本当にお邪魔してしまうなんて。あの子にはもうお邪魔しないようにきつく言っておきますので」
そんな父親の耳に届いた遥翔からの返事は思いもしないものだった。
「良いんですよ、僕もいい加減退屈していたので颯太君が来てくれたおかげで話し相手が出来てたのしかったです。颯太君にまたいつでもおいでって言っておいて下さい」
そんな遥翔の優しさに颯太の父親は感激してしまった。
「良いんですか? ありがとうございます。あの子も喜びます」
「ただ僕もリハビリに行ったりしなければいけないのでここにいない時がありますが」
ここで遥翔は思い切って颯太の病状を聞いてみることにした。
「ところで颯太君の病気の事なんですが左足が僕と同じ義足でした。それに体に悪い虫が入ったとも言っていました、という事は事故でもなさそうです。もしかして僕と同じ骨肉種ですか?」
この質問に颯太の父親は突然表情を曇らせた。