淡く儚い月に見守られ
「僕なんかって事はないんじゃないの? テレビ見たわよ、あなたあの子にすごい想われているじゃない。あなたはどうなの? あの子の事どう思っているの?」

「好きです、大事にしたいと思っています。でも彼女は僕なんかにかかわってはいけないんです!」

「どうして? 好きな子がお見舞いに来てくれるのに嬉しくないの?」

「もちろんうれしいです、でもこの命いつまで持つか分かりません。そんな男に尽くすよりも彼女には早く次の幸せを見つけてほしいんです!」

遥翔の言葉に園長は悲しくなり大粒の涙を流してしまった。

「何言っているのそんなこと言わないで。あなたはちゃんと治るんだから」

「ありがとうございます励ましてくれて、それだけでもうれしいです」

「いいえとんでもないわ、あなたが疲れてもいけないからそろそろ帰るわね、早く元気になるのよ」

「はい、園長先生も今日はわざわざありがとうございました」
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