淡く儚い月に見守られ
翌日杏奈が見舞いに来た時も遥翔の気持ちは依然沈んだままであったため、事情の知らない杏奈はどうして良いか分からずにいた。
「遥翔さんどうしたの? 今日の遥翔さんすごく暗いよ」
「何でもないよ」
「そう? すごく落ち込んでいるように見える。何かあったの?」
「何でもないって言ってるだろ!」
突然の怒鳴り声に思わずビクッと体を震わせる杏奈。
そんな杏奈を見て遥翔は我に返り何も知らない杏奈に対して怒鳴ってしまった事を後悔していた。
「ごめん杏奈。突然怒鳴ったりしてビックリしたよな、ほんとにごめん」
「ううん、びっくりしたけどでも大丈夫。それよりほんとにどうしたの、何かあった?」
「実は昨日先生から話があって、定期検査で肺への転移が見つかったって。週明けから抗がん剤治療を始めるそうだ」
「そんなのうそよ、ようやく歩けるようになってきたのに。もう少しで退院できたはずなんでしょ?」
「そうだな、でもこればかりは仕方ないよ」
「遥翔さん辛くないの?」
「遥翔さんどうしたの? 今日の遥翔さんすごく暗いよ」
「何でもないよ」
「そう? すごく落ち込んでいるように見える。何かあったの?」
「何でもないって言ってるだろ!」
突然の怒鳴り声に思わずビクッと体を震わせる杏奈。
そんな杏奈を見て遥翔は我に返り何も知らない杏奈に対して怒鳴ってしまった事を後悔していた。
「ごめん杏奈。突然怒鳴ったりしてビックリしたよな、ほんとにごめん」
「ううん、びっくりしたけどでも大丈夫。それよりほんとにどうしたの、何かあった?」
「実は昨日先生から話があって、定期検査で肺への転移が見つかったって。週明けから抗がん剤治療を始めるそうだ」
「そんなのうそよ、ようやく歩けるようになってきたのに。もう少しで退院できたはずなんでしょ?」
「そうだな、でもこればかりは仕方ないよ」
「遥翔さん辛くないの?」