淡く儚い月に見守られ
第十七章『悲しい選択』
週明けの月曜日、遥翔はこの日から抗がん剤治療を受ける事となった。
抗がん剤治療を開始して一週間ほどたったころ久しぶりに見舞いに来た杏奈。
「こんにちは遥翔さん、お見舞いに来たよ」
その時杏奈は遥翔の姿に衝撃を受ける事となった。
「どうしたんですかその頭」
「あぁこれか? どうせ薬の副作用で髪が抜けるんだろうから、それならいっその事と思って思い切って坊主にしちまった。どうだかっこいいだろ」
「良いんじゃない、そう言えば前にもこんな事あったね、新たな遥翔さん発見って感じ? 結構似合ってるよ」
「そうか? なんか照れるなぁ」
ところがその後の遥翔は予想通り抗がん剤の副作用が現れ始め、強烈な吐き気や倦怠感などに襲われてしまい辛い日々を送っていたが、杏奈の前ではそんな辛いそぶりを見せないようにしていた。
三日後、杏奈はこの日も遥翔の病室に面会に来ていた。
「遥翔さんこんにちは、体調はどう?」
「杏奈か、いつも悪いな」
「ううん大丈夫よ、気にしないで」
「ところで杏奈さぁ、結構頻繁に来てくれるけど仕事の方は良いのか、お前のスケジュールどうなっているんだ? また前みたいに大事な仕事を断ったりしてないだろうな」
抗がん剤治療を開始して一週間ほどたったころ久しぶりに見舞いに来た杏奈。
「こんにちは遥翔さん、お見舞いに来たよ」
その時杏奈は遥翔の姿に衝撃を受ける事となった。
「どうしたんですかその頭」
「あぁこれか? どうせ薬の副作用で髪が抜けるんだろうから、それならいっその事と思って思い切って坊主にしちまった。どうだかっこいいだろ」
「良いんじゃない、そう言えば前にもこんな事あったね、新たな遥翔さん発見って感じ? 結構似合ってるよ」
「そうか? なんか照れるなぁ」
ところがその後の遥翔は予想通り抗がん剤の副作用が現れ始め、強烈な吐き気や倦怠感などに襲われてしまい辛い日々を送っていたが、杏奈の前ではそんな辛いそぶりを見せないようにしていた。
三日後、杏奈はこの日も遥翔の病室に面会に来ていた。
「遥翔さんこんにちは、体調はどう?」
「杏奈か、いつも悪いな」
「ううん大丈夫よ、気にしないで」
「ところで杏奈さぁ、結構頻繁に来てくれるけど仕事の方は良いのか、お前のスケジュールどうなっているんだ? また前みたいに大事な仕事を断ったりしてないだろうな」