淡く儚い月に見守られ
「だったら最後にお願いがあります!」
「なに? 言ってごらんなさい」
「遥翔さんと結婚させて下さい!」
杏奈のとんでもない発言に度肝を抜かれた岩崎は声を荒らげながら反対する。
「なに言っているの、悔しいけど遥翔はもうすぐこの世からいなくなってしまうのよ、許せるわけないでしょ!」
それでも引き下がろうとしない杏奈。
「たとえわずかの間でも夫婦でいたいんです。遥翔さんを支えていたいんです。それに遥翔さんには家族がいません、最期くらいあたしがたった一人の家族になってあげたいんです。お願いします」
「支えるだけならなにも結婚しなくてもできるでしょ、それに今までだって杏奈は充分遥翔の事を支えているじゃない! あなたはよくやっているわ」
それでもこの時の杏奈は引き下がることができなかった。
「夫婦として、妻として支えたいんです。お願いだから遥翔さんと結婚させて下さい」
「仕方ないわね、でも遥翔の返事次第よ」
「ありがとうございます。あともうひとつお願いがあるんですが」
「まだあるの? 今度は何」
この時の岩崎は杏奈が今度は何を言いだすのかとひやひやしていた。
「なに? 言ってごらんなさい」
「遥翔さんと結婚させて下さい!」
杏奈のとんでもない発言に度肝を抜かれた岩崎は声を荒らげながら反対する。
「なに言っているの、悔しいけど遥翔はもうすぐこの世からいなくなってしまうのよ、許せるわけないでしょ!」
それでも引き下がろうとしない杏奈。
「たとえわずかの間でも夫婦でいたいんです。遥翔さんを支えていたいんです。それに遥翔さんには家族がいません、最期くらいあたしがたった一人の家族になってあげたいんです。お願いします」
「支えるだけならなにも結婚しなくてもできるでしょ、それに今までだって杏奈は充分遥翔の事を支えているじゃない! あなたはよくやっているわ」
それでもこの時の杏奈は引き下がることができなかった。
「夫婦として、妻として支えたいんです。お願いだから遥翔さんと結婚させて下さい」
「仕方ないわね、でも遥翔の返事次第よ」
「ありがとうございます。あともうひとつお願いがあるんですが」
「まだあるの? 今度は何」
この時の岩崎は杏奈が今度は何を言いだすのかとひやひやしていた。