君と私、私と君
「おいおい、牧田。愛月いじめんなってー」



声がした方を見ると、淡々と歩いてくる恭介がいた。



その顔は苦笑い。



「なっ!人が話してるのにイヤホンしてる愛月が悪いんだもん!」



「はいはい、分かったから」



と、恭介は葵ちゃんの頭をポンポンした。



真っ赤になる葵ちゃんを眺めていると、なんだか笑えてきた。



「おは、愛月」



眩しいくらいの笑顔を向けられる。
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