嘘吐き
泣き疲れ、走り疲れた僕は

家と反対方向にある公園のベンチに座り込んだ。

そこで笑いながら泣いた。


失恋したこと―…

舜を無視したこと―…

湊を一瞬怨んだ自分を―…


心の奥底から嘲笑った。

涙が枯れるまで、泣いた…。




泣き止むと家に向かってトボトボと

歩いていった。

腫れ上がった瞼を何度も擦る。



 「はぁ…明日から休んでしまおうか……」



 「ズル休みはダメだぜ~?」



後ろからいきなり声をかけられる。

慌てて振り向いてみると、そこには…



 「りょう…た……」



 「塾の帰りなんだ、送ってやるよ」



 「いい…ウザいから、どっか行って…」



こんな顔見せられるかっての…

泣き疲れた汚い顔を隠すように俯く。



 「…ん?お前…」



 「来るなよ!!」

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